2017年3月12日、準中型免許が新設されます。

2016/12/05

従来の主要な第一種運転免許は、大型免許、中型免許、普通免許に分かれていましたが、道路交通法の一部改正に伴い、2017年3月12日より「準中型免許」が新設されます。これから普通免許を取得される方については、免許の交付日(運転免許試験場で学科試験に合格して免許を交付された日)が3月12日以降か否かによって、運転できる車の大きさが変わるので注意が必要です。

今まで普通免許で運転できる車は、車両総重量5トン未満、最大積載量3トン未満でした。今回の改正によって、車両総重量3.5トン未満、最大積載量2トン未満に引き下げられます。ちなみに、運転できる車の大きさが小さくなるにもかかわらず、教習時間に変更はありません。

準中型免許の新設による区分の変更

改正前までに普通免許を取得している場合は、自動的に「準中型免許(5トン限定)」に切り替わるため、運転できる車の大きさはそのままになります。ですから、これから普通免許を取得される場合は、教習時間が同じということも考えると、改正前までに取得したほうが無難です。乗用車を運転する分にはそれほど影響はありませんが、新しい普通免許では運転できなくなってしまうトラックもあります。

ところで、新設される準中型免許で運転できる車は、車両総重量7.5トン未満、最大積載量4.5トン未満、乗車定員10人以下となります。そして、準中型免許は、18歳で普通免許を持っていなくても取得することができます。改正前の区分では、トラックを運転するために中型免許を取りたくても、免許取得後2年以上経たなければなりませんでした。今回の改正によって、18歳からすぐに総重量7.5トン未満のトラックを運転できるようになるのです。

準中型免許の取得要件

準中型免許の取得にかかる教習時間ですが、直接取得する場合、学科27時間、技能41時間となり、普通免許(MT)を取得するより8時間多くなります。準中型免許(5トン限定MT)を持っている、つまり改正前に普通免許を取得しておけば、技能4時間で限定解除できます。ところが、改正後の普通免許(MT)から準中型免許を取得するには、学科1時間、技能13時間がかかります。以上のことを考慮すると、改正前に普通免許を取得しておいたほうが無難です。のちに5トン限定を解除する予定であればなおさらです。ちなみに、ここでいう免許の取得とは、教習所を卒業した日ではなく、免許センターで学科試験に合格して免許証を交付された日のことです。3月12日は日曜日ですから注意が必要です。

同じような免許新設は2007年(平成19年)にも行われ、大型免許と普通免許の2種類だったところに中型免許が新設されました。その当時に普通免許を持っていた人は自動的に「中型免許(8トン限定)」に切り替わりました。今回の改正もそれと同様のプロセスが行われる予定で、免許の種類は、大型免許、中型免許、準中型免許、普通免許の4種類になります。