さて、何のグラフかわかりますか?

2020/06/24
雑談ブログ

さて、このグラフは何のグラフでしょうか・・・?

                   転載 一般社団法人 日本自動車連盟(JAF)HPより

全国の都道府県別のこのグラフですが、答えは信号機のない横断歩道での歩行者横断時における車の一時停止状況(全国調査)の2019年の調査結果でした。

2016年から毎年調査を行われているとのことですが、何とわが長野県は調査を開始して以来ずっと1位なんですって!

『凄い!』って思いましたが、そもそも「信号機の無い横断歩道で歩行者が渡っている又は渡ろうとしている」状態では車は「横断歩道の手前で一時停止をし歩行者に道を譲らなければなりません」となっているわけですから当たり前と言えば当たり前なんですけどね・・・。

 

ただ都道府県によってこんなに差があるなんてビックリですね。

実は私は出身が長野ではありません。出身のG県や免許を取得したS県では確かにあまり車が止まっている風景を思い出せません。

長野に来て車を運転していて思った一つがこの【かなりの車が横断歩道でちゃんと止まる】ことでした。

さらに小学生や中学生などは渡ったあとにしっかり運転手の顔を見てお辞儀をしていきます。

これには素直に『すごいな~』と思いましたね。

ちなみに長野に来て車を運転していて思ったものに『右折のマナーが悪いなぁ・・・』てのもありますね。こっちは残念!って感じです。

県外から来た方は皆さんビックリしてますね。(当然悪い意味でですが。)

 

横断歩道一時停止年別グラフ

               転載 一般社団法人 日本自動車連盟(JAF)HPより

JAFさんのホームページによると2016年から2019年にかけて全国平均としては停車率は向上しているようです。

『横断歩道では歩行者が優先』が徐々に認知されてきているのかもしれませんね。

当然ですが、自動車学校でも必ず習う交通ルールです。

本来、皆さんが知っていて当然のことなのですが、残念なことに日本の法律では学び直しの機会が殆どないため忘れられてしまっているのが現状なのだと思います。

JAFさんのこのような取り組みにより、皆さんの『あ!そうだったっけ!』に繋がることはとても大切なことだと思います。

 

たまに何で長野県ではこんなに一時停止をするのですか?という質問を頂くことがあります。

『こうだ!』といった明確な答えを持ち合わせているわけではありませんが個人的には以下のように感じています。

 

・昔から子供たちに対する教育がしっかりされていた。

これについては特に具体的な根拠はありませんが、横断歩道付近での子供の行動やそれが一朝一夕でなせるものでは無いことから昔から教育がされていたんだろうという憶測です。

 

・都会に比べて、歩行者が少ないので横断歩道に歩行者がいることに気付きやすい。

これは、長野県と同じような地方都市と比べても明らかな差があるデータからすると、影響としては小さい気がしますが無いとは言えない感じでしょうか・・・。

 

・周りの車が止まるから止まらない車の方が寧ろ目立ってしまう。子供たちもみんなが手を挙げるから、お辞儀をするから自分も手を挙げるしお辞儀をする。

これは日本人的と言えば日本人的なのですが、現状としてはこれが一番しっくりくる気がします。

JAFさんの資料の中に、『止まらない理由』をアンケートで集計しているものがあり、一番多かった答えが

 

『自車が停止しても対向車が停止せず危ないから』(44.9%)

 

でした。

つまり、周りが止まらないから自分も止まらない。(むしろ危ないから。という言い訳がついていますが・・・)と言っているようなものだと思います。

ですが長野県では実に7割近い車が止まるので、言ってみれば『止まりやすい』のかも知れません。

先ほど日本人的という表現をしましたが、この『マジョリティに引っ張られる傾向』が日本人的なのかなぁと感じた部分です。

 

前述しましたように長野県では『横断歩道に歩行者がいれば一時停止をする』がマジョリティ(多数派)であり、当たり前であり疑問の余地のない普通の行動なのだと思います。

では、これが逆の『止まらない』が多数派である地域で『一時停止する』を多数派にするには・・・なかなか大変な作業になると思います。

 

例えば、大昔はシートベルトを着ける人は少数派だったと聞いています。(1969年に日本でもシートベルトの車への装着が義務付けられました)

今ではシートベルトの装着率は98.8%(運転席 2019年)ととても高い水準になっています。

これには長年の自動車学校での教育や官民での啓もう活動、取り締まり等の結果、数十年かけて積み上げてきた結果と言えるかもしれません。

つまりこれだけ多くの人の意識を変えていくのには膨大な時間が掛かるということだと思います。

 

ただ、今は昔と違い情報の量、伝達速度が格段に速くなっています。

ですから、このような地道な啓もう活動も昔と比べれば微力ではありますが効果もあると期待したいですね。

結局一人一人が意識を変えていくしかありません。

 

皆さんも今日からより一層、歩行者に優しい運転を心がけてみませんか?

 

◆出典 ~信号機のない横断歩道での歩行者横断時における車の一時停止状況全国調査(2019年調査結果)~一般社団法人 日本自動車連盟(JAF)

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